どこの誰よりも、先生を愛してる。

先生


 河原先生。

 河原先生のことが好き。


 考えるだけでもドキドキして、胸がキュンとして苦しくなる。


 別に年上が好きなわけではない。


 『河原先生が』好き。


 ただ、それだけ。
 オッサンとか、立場が違う人とか、年上すぎるとか。そんなのは一切関係無い。



  ガラッ


「お、こんにちは。平澤さん」
柚木(ゆずき)先生、こんにちは」


 ここはボランティア部の部室。

 ボランティア部に所属している私は、放課後ここで少しだけ活動を行っている。




 年々減少していく生徒数。
 それに伴い、このボランティア部も部員数がどんどん減って行った。


 去年までは卒業していった先輩が5人居たから、それなりに活気もあったけれど。今は先輩も後輩も、何なら同級生すら、このボランティア部には居ない。


 寂しいけれど、私と顧問の柚木(ゆずき)雅人(まさと)先生の2人で活動を行っているのだった。




「平澤さん、今日は校内の草を少し抜きましょうか」
「分かりました」


 柚木先生は国語教師。
 小柄で、少し癖毛な濃い茶髪。

 年齢は26歳って言っていたかな。



 柚木先生は、女子生徒から人気だ。




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