どこの誰よりも、先生を愛してる。


 翌日、本当に体調を崩した私は学校を休んだ。
 熱が39度も出てしまった。


「菜都……仕事行ってくるね。無理せず、食べれる物は食べて」
「うん、いってらっしゃい」


 静かになった家に1人。
 泣き過ぎた目は恐ろしいくらい腫れている。

 氷で冷やして、少しだけマシになったが。


 昨日は色々なことがあった。
 ちっぽけな私では処理しきれないくらい、色々。


 河原先生も、柚木先生も、圭司も、愛理も。


 みんな……みんなが……。


「………」


 大切な幼馴染を、失った。


 小さい頃からずっと一緒だった愛理と圭司。

 何をするにもいつも3人一緒で、たまにやらかしては『3バカ』なんてまとめて呼ばれたりもした。




 あの体育祭の日。

 告白をしている様子を見るまで、知らなかったんだ。
 愛理が圭司に想いを寄せていた、なんて……。



 3人いつまでも一緒だと思っていたのは、私だけだったかもしれない。



「……」



 もう、考えることを止めよう。

 涙は枯れることを知らず、無限に出てくる。


 布団に潜り、枕に顔を埋める。

 何も考えず……眠ることにした。



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