どこの誰よりも、先生を愛してる。

環境の変化



 結局学校を3日間休み、土日を挟んで月曜日にやっと登校した。

 いつも3人で待ち合わせをしていた場所には、当然だが誰もいない。



 私は初めて、1人で学校に向かった。



「あ、菜都! おはよ、大丈夫だったか?」
「け……圭司。だ、大丈夫」


 教室に入ると男友達と会話をしていた圭司が飛んできた。

 既に席に座って読書をしている愛理も視界に入る……。しかし愛理は、こちらを見向きもしない。


「熱出たんだって? 良くなった?」
「うん、もう大丈夫」
「良かった……無理するなよ」


 そう言って私の肩をポンッと叩いた。


 愛理の件があるから、気まずくて……辛い。



「はい、席に着け」



 本鈴が鳴り響くと同時に現れた河原先生。私の方を一瞬向いて、少しだけ口角を上げた。


 今日の放課後は、河原先生とお話。伝えたいことって、何だろう。

 考えれば考えるほど心拍数が上がり……心臓が痛いくらいに悲鳴を上げる……。




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