冷たい月 ー双子の幼なじみと消えない夜の傷あとー
◇
昼休み。
一緒にお昼を食べようと志月が私を迎えに来て、教室にいた女子たちがざわざわする。
星良には志月と付き合うことになったって言ってあるから、私の横でニヤニヤしてる。
「そっか、大変だったな」
中庭のベンチに座って、今朝のできごとを志月に話す。
私はお弁当、志月はコンビニのパンを食べてる。
「うん。でもすぐに架月が助けてくれたから」
「すぐ、か」
志月がつぶやいた。
「俺が助けたかった」
そして悔しそうな不機嫌な表情になる。
「めずらしい、志月のそういう顔」
「目つき悪かった?」
志月の質問にうなずく。
「こういう顔すると、あいつに似るだろ? だからあんまりしないようにしてる」
双子なんだから、似てるのは当たり前だけど……
「……似てないよ、全然。志月の顔は優しいもん」
私にとっては全然違う二人。
「明日は一緒に登校できるから」
「うん」
志月が頭をなでて、笑ってくれる。
昼休み。
一緒にお昼を食べようと志月が私を迎えに来て、教室にいた女子たちがざわざわする。
星良には志月と付き合うことになったって言ってあるから、私の横でニヤニヤしてる。
「そっか、大変だったな」
中庭のベンチに座って、今朝のできごとを志月に話す。
私はお弁当、志月はコンビニのパンを食べてる。
「うん。でもすぐに架月が助けてくれたから」
「すぐ、か」
志月がつぶやいた。
「俺が助けたかった」
そして悔しそうな不機嫌な表情になる。
「めずらしい、志月のそういう顔」
「目つき悪かった?」
志月の質問にうなずく。
「こういう顔すると、あいつに似るだろ? だからあんまりしないようにしてる」
双子なんだから、似てるのは当たり前だけど……
「……似てないよ、全然。志月の顔は優しいもん」
私にとっては全然違う二人。
「明日は一緒に登校できるから」
「うん」
志月が頭をなでて、笑ってくれる。