エリート御曹司は不運な前向き社員を甘くとらえて離さない
それから愛美は、毎日博明のお弁当を作ることになった。
時間外手当を払うと言われていたが、愛美はそれを断った。業務ではないし、自分の分を作るついでだから。
しかし博明も譲らず、結局材料費だけは受け取ることになった。
「最初は緊張したけど……副社長はなんでも食べてくれるし、私も良い食材が食べられてラッキーね」
お弁当の隙間に金平ごぼうを詰めながら、愛美は呟いた。
博明がくれる材料費のおかけで、お弁当は随分と豪勢になった。そのせいか、愛美の体調も肌艶も調子が良くなったのだ。
それに――
「日高さん、今日のお弁当は何が入っていますか?」
「今日は……豚の生姜焼きがメインですよ」
「本当ですか? 僕、あれ好きなので嬉しいです。お昼が待ち遠しいですね」
こんな風に博明が朝から喜んでくれることが、愛美にはたまらなく嬉しかった。
まだ秘書として役に立っているとは言い難いが、少しは博明のためになっているのだと思えた。
時間外手当を払うと言われていたが、愛美はそれを断った。業務ではないし、自分の分を作るついでだから。
しかし博明も譲らず、結局材料費だけは受け取ることになった。
「最初は緊張したけど……副社長はなんでも食べてくれるし、私も良い食材が食べられてラッキーね」
お弁当の隙間に金平ごぼうを詰めながら、愛美は呟いた。
博明がくれる材料費のおかけで、お弁当は随分と豪勢になった。そのせいか、愛美の体調も肌艶も調子が良くなったのだ。
それに――
「日高さん、今日のお弁当は何が入っていますか?」
「今日は……豚の生姜焼きがメインですよ」
「本当ですか? 僕、あれ好きなので嬉しいです。お昼が待ち遠しいですね」
こんな風に博明が朝から喜んでくれることが、愛美にはたまらなく嬉しかった。
まだ秘書として役に立っているとは言い難いが、少しは博明のためになっているのだと思えた。