エリート御曹司は不運な前向き社員を甘くとらえて離さない
気がついたら昼前だった。
「そろそろお開きにしましょうか。家まで送りますよ」
「……ありがとうございます。お願いします」
本当は自分で帰るべきだった。
けれどなんだか名残惜しくて、もう少しだけ博明と話していたくて、甘えることにしたのだ。
(あと少し、一緒にいたい。上司と部下に戻る前に、少しだけ)
「では行きましょう。乗ってください」
ダークブルーの車はシャープな形をしており、博明に良く似合っていた。
助手席に座ると、ほんのりと甘やかな香りがする。
博明は少し微笑むと、車を出発させた。
愛美はドキドキと煩い心臓は一旦無視して、ハンドルを握る博明に問いかける。
「博明さんに何かお礼がしたいです。私に出来ること、何かありませんか?」
「気になさらなくていいのに。でも、そうですね……」
博明は真剣な眼差しで運転をしながら、愛美の質問に熟考していた。
「では……明日、お願いしたいことがあるのでお会いできますか?」
「はい! もちろんです!」
「では十三時に迎えに来ますね」
愛美を家まで送り届けた博明は、そう言い残して颯爽と帰っていった。
「そろそろお開きにしましょうか。家まで送りますよ」
「……ありがとうございます。お願いします」
本当は自分で帰るべきだった。
けれどなんだか名残惜しくて、もう少しだけ博明と話していたくて、甘えることにしたのだ。
(あと少し、一緒にいたい。上司と部下に戻る前に、少しだけ)
「では行きましょう。乗ってください」
ダークブルーの車はシャープな形をしており、博明に良く似合っていた。
助手席に座ると、ほんのりと甘やかな香りがする。
博明は少し微笑むと、車を出発させた。
愛美はドキドキと煩い心臓は一旦無視して、ハンドルを握る博明に問いかける。
「博明さんに何かお礼がしたいです。私に出来ること、何かありませんか?」
「気になさらなくていいのに。でも、そうですね……」
博明は真剣な眼差しで運転をしながら、愛美の質問に熟考していた。
「では……明日、お願いしたいことがあるのでお会いできますか?」
「はい! もちろんです!」
「では十三時に迎えに来ますね」
愛美を家まで送り届けた博明は、そう言い残して颯爽と帰っていった。