エリート御曹司は不運な前向き社員を甘くとらえて離さない
「な、納得出来るわけないだろう!? なんで俺が出勤停止なんだ!」
健吾は唾を飛ばしながら猛烈に抗議をした。
「理由ですか? 営業一課の課長と営業エースが一番よく分かっているはずです。派遣社員の不当解雇がありましたね。調査の結果、そこから重大な違反が浮かび上がったんですよ」
室田は課長へと視線を向ける。
課長は何もかも受け入れたかのように、神妙に頷いた。
「デタラメ言うな! 使えねぇ派遣を辞めさせただけだろうが!」
「高橋君、もう止めなさい。全て知られている。弁明の余地すらない」
課長が健吾を止める。先ほどまでとは違う、毅然とした態度だった。
「高橋さん、不満ならここで真実をお話ししましょう。マルチカフーズとサンオウデパートの担当者に話を聞きました。随分と横暴な口説き方をしたようですね。それも仕事ではなくプライベートと称して。相手は大切な取引先の社員ですよ?」
室田の言葉に健吾の顔がさっと青くなる。
「なっ……なぜそれを!」
「相手方から我が社にクレームがあったそうですね。不思議と揉み消されていました。もっと詳細にお話ししましょうか? これ以上醜態を晒されたくなかったら大人しなさい」
「ぐっ……」
健吾は言葉を詰まらせて俯いた。
健吾は唾を飛ばしながら猛烈に抗議をした。
「理由ですか? 営業一課の課長と営業エースが一番よく分かっているはずです。派遣社員の不当解雇がありましたね。調査の結果、そこから重大な違反が浮かび上がったんですよ」
室田は課長へと視線を向ける。
課長は何もかも受け入れたかのように、神妙に頷いた。
「デタラメ言うな! 使えねぇ派遣を辞めさせただけだろうが!」
「高橋君、もう止めなさい。全て知られている。弁明の余地すらない」
課長が健吾を止める。先ほどまでとは違う、毅然とした態度だった。
「高橋さん、不満ならここで真実をお話ししましょう。マルチカフーズとサンオウデパートの担当者に話を聞きました。随分と横暴な口説き方をしたようですね。それも仕事ではなくプライベートと称して。相手は大切な取引先の社員ですよ?」
室田の言葉に健吾の顔がさっと青くなる。
「なっ……なぜそれを!」
「相手方から我が社にクレームがあったそうですね。不思議と揉み消されていました。もっと詳細にお話ししましょうか? これ以上醜態を晒されたくなかったら大人しなさい」
「ぐっ……」
健吾は言葉を詰まらせて俯いた。