女好きの最低男がなぜか私だけ溺愛してくる
☆☆☆

小泉大樹という人間は以外と粘着質な性格をしているのかもしれない。
翌日も仕事を開始しようとしたタイミングで彼は舞のところへやってきた。

小泉大樹の人気は部署の垣根を超えているので、彼がここへ来るたびに女性社員たちから黄色い悲鳴が聞こえてくる。

と、同時に舞へ対する妬みのような視線も感じた。
「どうして毎日毎日来るんですか？　暇なんですか？」

小泉大樹が営業部トップの成績を収めていると知りながら嫌味を投げかける。

けれど本人はそんなこと気にした様子もなく、いつもどおり白い歯をのぞかせて笑いかけてくる。

「俺の恋人になってほしいんだ」
「嫌です」

取り付く島もない返事に小泉大樹はガッカリと肩を落とす。
だけど決して諦めない。
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