女好きの最低男がなぜか私だけ溺愛してくる
休日デート
どうしてこんなことになってしまったんだろう。

金曜日の夜、舞はベッドの脇に座って両方のこめかみを揉みしだいた。
一週間分の疲れた目にも肩にも蓄積している。

それを土日で解消して、また月曜日から仕事を頑張るのが常だった。
とはいえ毎週毎週マッサージだのなんだのと予定を入れているわけじゃない。

そんな贅沢ができるほどお給料も高くはない。
だからと言って、どうして……。

「ふぅ」
と大きく息を吐き出してマッサージを止める。

そのまま後へ倒れるようにしてベッドに横になった。
月曜日の昼間、舞は勢いに任せて小泉大樹を呼び出し、好き勝手に暴言を吐いてしまった。

嫌われたり、殴られたりする覚悟もないままに。

だけど実際はそんなことにはならず、なぜかわからないけれど小泉大樹告白されるという展開を迎えたのだった。
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