女好きの最低男がなぜか私だけ溺愛してくる

なかなか話す機会がないのならと、舞のデスクを見つけ出してそこに付箋を貼り付けてメッセージを残すようになったのだ。

最初は『おはよう』とか『今日もキレイだね』とか、ありきたりな言葉ばかりだった。

もちろん、舞はそのメモすべてもすぐさま捨てている。

だけど今日の朝デスクを確認してみると明日の予定について書かれた付箋が貼り付けられていたのだ。

『土曜日、よかったら俺とデートしてください』
それは紛れもなく小泉大樹の文字で、集合場所と集合時間が書かれていた。

舞がなかなか連絡先を教えてくれないから取った行動のようだ。
舞は慌ててその伏線を剥がして営業部へ向かった。

毎日毎日こんなことをされたら困る。
他の人に見られたらどうするつもりだと叱責するつもりだった。