女好きの最低男がなぜか私だけ溺愛してくる
「お、俺のせいって、なんで――」
まだとぼけようとする小泉大樹を見て、堪忍袋の緒が切れた。

自分の中がブチンッと大きな音が聞こえてきた次の瞬間、自分でも無意識のうちに右手を振り上げて小泉大樹の頬を張っていたのだ。

パンッと乾いた音が公園に響き渡り、驚いた表情の小泉大樹がこちらを見つめる。

「あんたなんて大嫌い」
舞はそう言い放ち、公園を後にしたのだった。
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