女好きの最低男がなぜか私だけ溺愛してくる
真実
指定されたファミレスでコーヒーを飲んでいると、青ざめた浩子が早足にやってきた。
「舞、ごめんね呼び出して」

「ううん。大丈夫だよ。それより顔色悪いけど大丈夫?」
浩子は「大丈夫」と答えて舞の前の席に座った。

ウエイトレスさんが持ってきてくれた水を一気に飲み干して舞を見つめる。

「それにしても、小泉さんがあれほどヒドイ男だったなんて思わなかった。私、思いっきり叩いて来ちゃったよ」

「た、叩いたの!?」
浩子の声が上ずる。
「うん。だって、ちょっと考えられないでしょう?」

私は自分がやったことを後悔していないし、間違っていたとも思っていない。
なのに浩子は視線をうろつかせた後、頭を抱えて「どうしよう」と、うめき声を上げた。

「浩子が悩むことはないでしょう? 私だって、悪いことをしたとは思ってないよ?」
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