女好きの最低男がなぜか私だけ溺愛してくる
食堂でアルバイトをしている大学生の子の姿まであって舞は目を見開いた。
「中村さん。あなたに話があります」

小泉大樹が中村の前で立ち止まった。
「な、なんだ君たちは……!」

中村はすでに人数の多さにたじろいでいるのがわかった。
そのときだった。

再びドアが開く音がしたかとおもうと、浩子が入ってきたのだ。
「浩子!?」

舞は驚いて立ち上がる。
浩子の目は充血していて泣いていたのだということがわかった。

浩子は舞へ向けてかるく微笑んで見せると、まっすぐに中村の方へ歩いていった。
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