月とスッポン 牛に引かれて
忘年会シーズンに突入目前の休日。
慌ただしくなる前に、のんびり海と遊ぼうと計画した鎌倉巡り。
いつになっても慣れない新宿ダンジョンから湘南新宿ラインに乗り込み、いざ鎌倉へ
せっかくの鶴岡八幡なのだから、二の鳥居から“段葛”を歩こうと若宮大路へと向かう。
あんなにいた人も、大路に出ると急に人が減り、ゆっくりと話しながら鶴岡八幡へと向かう。
「で、私に話したい事があるんじゃないの?」
遠くに見える一の鳥居を眺めながら言う。
「なんでわかったの」
海は驚いたと目を見開きながら言った。
「そりゃわかるさ。何年親友やってると思ってるの。電車の中でも、てか、会った時からずっとタイミング見計らってたじゃん」
「さすがあーちゃん」
私の腕に抱きつき、また歩き始める。
「あのね、謙太郎さんが籍を入れようって言ってくれて」
恥ずかしそうに言う海が愛おしい。
「おめでとう」と海に抱きつく。
「ありがとう。で、お父さんに挨拶に行ったの」
ようやく『お父さん』と呼べる様になったのかと私まで感慨深くなる。
「そしたら、その前に婚約を発表しようって事になって。年末にパーティがあって、そこで発表するんだって」
「へー」
結婚もお嬢には段取りが必要なものなのか?
大変だなぁと思う。
慌ただしくなる前に、のんびり海と遊ぼうと計画した鎌倉巡り。
いつになっても慣れない新宿ダンジョンから湘南新宿ラインに乗り込み、いざ鎌倉へ
せっかくの鶴岡八幡なのだから、二の鳥居から“段葛”を歩こうと若宮大路へと向かう。
あんなにいた人も、大路に出ると急に人が減り、ゆっくりと話しながら鶴岡八幡へと向かう。
「で、私に話したい事があるんじゃないの?」
遠くに見える一の鳥居を眺めながら言う。
「なんでわかったの」
海は驚いたと目を見開きながら言った。
「そりゃわかるさ。何年親友やってると思ってるの。電車の中でも、てか、会った時からずっとタイミング見計らってたじゃん」
「さすがあーちゃん」
私の腕に抱きつき、また歩き始める。
「あのね、謙太郎さんが籍を入れようって言ってくれて」
恥ずかしそうに言う海が愛おしい。
「おめでとう」と海に抱きつく。
「ありがとう。で、お父さんに挨拶に行ったの」
ようやく『お父さん』と呼べる様になったのかと私まで感慨深くなる。
「そしたら、その前に婚約を発表しようって事になって。年末にパーティがあって、そこで発表するんだって」
「へー」
結婚もお嬢には段取りが必要なものなのか?
大変だなぁと思う。