幼馴染から助けてくれた常連さんに囲い込まれました。
目を覚ますと知らない天井が視界に入る。身体が怠く、身動きが取れない。後ろを向くと上半身裸のカイの腕がお腹に巻き付いていた。
美夜は自分が何をしたか思い出し、赤面する。
(…そうか、私カイさんと)
夢のようなひと時だった。好きな人に初めてを捧げることが出来て、恋人みたいに優しく時に激しく触れてもらえて幸せだった。
(…帰らないと)
夢は叶った。思い残すことはない。この日を思い出にたとえ希望のない日々であろうとも生きていける。
(…ありがとうございました…本当に好きでした)
心の中で別れを告げ、ベッドから抜け出そうとすると。お腹に巻きつく腕に力が入った。