仮婚クローバー〜副社長は初恋の秘書にご執心〜
「わ……恋先輩~写真で見る以上のイケメンなんですけどぉ」
未希の言葉を聞きながら私も思わず修哉の凛々しい姿に目を奪われていた。修哉は仕立ての良い深い紺色のスーツに上品な深い緑色のチェックのネクタイをつけており、昨日はノーセットだった黒髪は今日は綺麗にワックスで整えられている。
修哉は部長からマイクを受け取ると、爽やかな笑顔を見せた。
「皆さんおはようございます。本日付けで副社長として就任しました、四葉修哉です。皆さんどうぞ宜しくお願いします」
盛大な拍手に迎えられながら修哉は生真面目にお辞儀をする。そして修哉のロス支社でのクローバーデザインでの役割や成果などを簡単に話すと事務所のあちこちから感嘆の声が聞こえた。
「……それでは最後に……別件で本日もう一人辞令がでております。有川恋さんを副社長付の秘書に任命させて頂きます」
「へ……?」
(あれ、今、修哉が私の名前を呼んだような……)
修哉の視線が私に向けられると同時に事務所にいる社員全員の視線も私に向けられる。
「ちなみに有川さんは今の仕事の引継ぎもあると思いますので、暫くは僕も出来る限りサポートしたいと思っています。詳しくはこのあと副社長室で」
「有川さん?」
修哉の隣の部長に促されて私は慌てて立ち上がった。
「え……っと、あの、よ、宜しくお願い致します」
私がぺこりとお辞儀をすれば盛大な拍手が私に送られる。修哉はマイクを部長に返すと、大きな目を私に優しく細めてから事務所をあとにした。
未希の言葉を聞きながら私も思わず修哉の凛々しい姿に目を奪われていた。修哉は仕立ての良い深い紺色のスーツに上品な深い緑色のチェックのネクタイをつけており、昨日はノーセットだった黒髪は今日は綺麗にワックスで整えられている。
修哉は部長からマイクを受け取ると、爽やかな笑顔を見せた。
「皆さんおはようございます。本日付けで副社長として就任しました、四葉修哉です。皆さんどうぞ宜しくお願いします」
盛大な拍手に迎えられながら修哉は生真面目にお辞儀をする。そして修哉のロス支社でのクローバーデザインでの役割や成果などを簡単に話すと事務所のあちこちから感嘆の声が聞こえた。
「……それでは最後に……別件で本日もう一人辞令がでております。有川恋さんを副社長付の秘書に任命させて頂きます」
「へ……?」
(あれ、今、修哉が私の名前を呼んだような……)
修哉の視線が私に向けられると同時に事務所にいる社員全員の視線も私に向けられる。
「ちなみに有川さんは今の仕事の引継ぎもあると思いますので、暫くは僕も出来る限りサポートしたいと思っています。詳しくはこのあと副社長室で」
「有川さん?」
修哉の隣の部長に促されて私は慌てて立ち上がった。
「え……っと、あの、よ、宜しくお願い致します」
私がぺこりとお辞儀をすれば盛大な拍手が私に送られる。修哉はマイクを部長に返すと、大きな目を私に優しく細めてから事務所をあとにした。