無愛想な末っ子御曹司の溢れる愛
④
食事を終えレストランを出ると、潤人と透子は、春音を湊人のマンションにタクシーで送り届けた。
タクシーを降り、マンション前で立ち止まると、
「今日は美味しいお料理に、素敵な時間をありがとうございました。しかも送っていただいて」
春音が恐縮する。
「なかなか四人で揃う機会がないから、俺は嬉しかったよ。まぁ、湊人は抜けてしまったけど」
「それは仕方ないわよね。それじゃあ春音ちゃん、戸締りしっかりね。ほら、早く中に入りなさい」
「はい、本当にありがとうございました」
春音は一礼し、トコトコとエントランスへ向かった。
その姿を見送りながら、
「透子の慧眼はさすがだな」
潤人が透子の肩にそっと手を添えた。
「直感よ。二人が笑い合ってる場面が浮かんだの。こうなることを望んでいたのに、なんだか寂しくなっちゃった。ううん、違うわ嫉妬ね」
「おいおい、嫉妬するなら俺のことで嫉妬してくれよ」
「嫉妬するかしら?私」
「頼むから嫉妬してくれ」
「考えておくわ」
「なんだよそれ!」
「うふふふっ。さぁ、帰りましょう」
「そうだな、帰ろう」
『幸せになるのよ』
透子はマンションを見上げ、微笑んだ。
タクシーを降り、マンション前で立ち止まると、
「今日は美味しいお料理に、素敵な時間をありがとうございました。しかも送っていただいて」
春音が恐縮する。
「なかなか四人で揃う機会がないから、俺は嬉しかったよ。まぁ、湊人は抜けてしまったけど」
「それは仕方ないわよね。それじゃあ春音ちゃん、戸締りしっかりね。ほら、早く中に入りなさい」
「はい、本当にありがとうございました」
春音は一礼し、トコトコとエントランスへ向かった。
その姿を見送りながら、
「透子の慧眼はさすがだな」
潤人が透子の肩にそっと手を添えた。
「直感よ。二人が笑い合ってる場面が浮かんだの。こうなることを望んでいたのに、なんだか寂しくなっちゃった。ううん、違うわ嫉妬ね」
「おいおい、嫉妬するなら俺のことで嫉妬してくれよ」
「嫉妬するかしら?私」
「頼むから嫉妬してくれ」
「考えておくわ」
「なんだよそれ!」
「うふふふっ。さぁ、帰りましょう」
「そうだな、帰ろう」
『幸せになるのよ』
透子はマンションを見上げ、微笑んだ。