年下の彼はキャラメルナッツ〜NTR女子は癒しのイケメン男子との縁を再び手繰り寄せる

プロローグ

無駄にした…か

私が1番キレイな時期を

同棲4年目、彼である竜一から
「話がある」

もしかして
けっ!結婚…?長かった春に終止符⁈

「香那に子供が出来たんだ…」
「えっ?…はっ?子供?…ってか、香那って誰?」

聞けば私が残業続きで帰宅が遅かった時期
たまたま、支店の同僚といったガールズバー
そこのキャストの子に手を出した
相手の彼女は、若干21歳

…避妊してなかったの?

いや、問題はそこではない
いや、そこも大問題
私だってこの4年間
結婚するなら竜一と、そう思ってた
何年か働いて収入が安定して
生活の基盤ができたら一緒になろう
竜一、あなたそう言ってたよね?
そうしてできた生活の基盤とやらで
あなたは香那と言う女と暮らしていく

竜一を責めて、罵倒して、
それでも、気が済まなくて
思いっきり彼の頬を平手で殴った

「沙夜は、美人だし、俺じゃなくても良い相手は
いるよ」
それ、一体、どの口が言う?

だけど…
子供ができた事実は、他の何よりも重く
これ以上の修羅場は御免

私はこれをきっかけに、当然のごとく同棲を解消
今の部屋を出る事にした

埼玉の実家に戻っても今の職場に
通えない事はなかったけれど
少しでも駅近にと都内に部屋を借りて始めた一人暮らし

後になって、竜一と香那って子は
1回きりの関係ではなく
私は二股をかけられていたということがわかった
NTR、ネトラレ

竜一は私への慰謝料のつもりか
「新居に」
と、最近になって竜一が買ったばかりの
一人暮らしには不似合いな大きい冷蔵庫をくれた

実用的なモノでの『手切れ金』
ありがとう センスは無いけど

ほどなくして、竜一は地方の支店に異動が決まり
私は…そう、竜一が視界から
いなくなったことを除けば
淡々と、今まで通り生活していた
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