年下の彼はキャラメルナッツ〜NTR女子は癒しのイケメン男子との縁を再び手繰り寄せる

チャンスの神様3〜side彗


今日は、俺が以前コーチとして教えていた高校のテニス部で、夏休みに行われる部活動の初日
コーチ業は大学の後輩にバトンタッチしたものの、
少し気になり様子を見に来た所だった

午前の練習も終わり、クラブの活気ある様子を見て安心した俺は、後輩に後を任せ、着替えをして帰ろうとしていた
その前に公園の自販機で水を買う

と、その時だ

何気なく広場の方を見ると
公園のベンチに沙夜によく似た女性が座っている
この1年、月に何度かではあるが
ここに通っていて、それは初めての出来事だった

遠目にも整った顔立ちである事はすぐにわかり、
近くを通る人はチラチラと彼女の事を見ていく
中にはファミリーで来ていて、嫁らしき女性も
一緒だと言うのに、無遠慮に見ていく奴もいた

どうやら本人は全くそのことに気づいていないようだが
そう言う俺も、お顔拝見と行きたく
「(もう少し近くで…)」

沙夜に似た女性を見ると
つい習慣的に確認したくなってしまう
不自然にならないように、自然に…近づく

いや、よく似た

ではない…!
沙夜だ!

なぜここに?

頭の中が一気にごちゃごちゃになり、思考回路が吹っ飛ぶ

自分を落ち着かせようと深呼吸をする

きっとこれは神様がくれた最後のチャンスだ…!

そして

最初に沙夜に告白した時のことを思い出し、

「お姉さん、今、付き合ってる人とかいます?」

俺は声をかけた
< 47 / 58 >

この作品をシェア

pagetop