私の1ページラブダイアリー

2.帰りの会

 とある日、夏の帰りの会にて。

 私は最近、ルルポシェというゆるキャラを書くことにハマっていた。

 今日の帰りも、隙あらばルルポシェ達を書いている。

 ルルポシェの仲間は他にもいて、ララポシェ、リリポシェ、レレポシェ、ロロポシェといる。

 わんこのラリルレロポシェ達は、首輪も付いていて誰かに飼われているのだが、誰に飼われているかは不明である。

 んー、首輪の色、何色にしよっかな〜。

「ルルポシェ、可愛い!」

「えへへ、結以ちゃんありがとう!」

 友達になった結以ちゃん(仮)が褒めてくれたのでお礼を言うと、結以ちゃんも自身で書いているスカイキャットを見せてきた。

「スカイキャットも可愛い〜!」

「ありがとう、朋花ちゃん」

 なんて会話を続けていたら、班である花房さん(仮)と原さん(仮)が、ルルポシェ達の本を奪って、ほほーんと読んだ。

「ルルポシュだって〜!」

「あははははは〜」

 笑い始めた二人に、がやがや男子が集まってきた。

 キャーッ、見ないで〜!

「見てみて、ルルポシュ!」

「見せろ!」

 ちょっと強引な木崎さんが、奪おうとするが、花房さんがすっと私に戻す。

「は? 貸せ!」

「え、う、うん」

 ちょこんと木崎さんに渡すと、へーっと読んですぐ戻した。

 そして、そのすぐあと。

「こうやって、こうする!」

 帰りの会だったためランドセルを持っていた木崎さんは、おりゃっと私にランドセルを目の前に出してビビらせた。

「うわっ⁉」

 すたすたと行ってしまった木崎さんに、私は少しいらだちを覚えながらも、なんだか関われたことが嬉しくて、心の中ではぴょんぴょんと跳ねた。
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