極上の男を買いました~初対面から育む溺愛の味~
 ふっと息を吐き、光希もバサリと服を脱ぐ。
 少し汗ばんでいるのか、彼の首筋に襟足が張り付いていることに気付きごくりと喉を鳴らしてしまう。

 カチャカチャとベルトを外す音がし、既に反り返っている剛直が露になり――

“ちょ、大きくない……!?”

 その想定外のサイズに、先ほどとは違う意味でごくりと喉が鳴った。
 ベッドボードに置かれた小さな籠から避妊具をひとつ手に取った光希が、自然な手つきでかさりと袋を破き自身のソレに装着する。

 それらの動作を釘付けになって見ていた私の心臓は信じられないくらいバクバクと音を立てていた。

“挿入る、かな”

 亮介が罵倒していたように、確かに私には経験が少ない。常に受け身でいたのも確かだが、求められて彼のを口に含んだことくらいはあった。

 あった、けど。

“こんなに大きくなかったと思うんだけど!?”

「……朱里?」
「ひっ」

 愕然としている私に気付いたのか、怪訝な表情をした光希が不思議そうに私を見つめる。
 そしてどうやら血の気が引いていることに気付いたのだろう、少し困ったように小さく吹き出した彼は私をぎゅっと抱き締めた。
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