極上の男を買いました～初対面から育む溺愛の味～

「今日はやめておこっか」
「！」

　慰めるように優しく頭を撫でながら耳元でそう囁かれ、安心したような、だがそれでいてひどくがっかりしたような気持ちになる。
　このまま、私が頷けば止まってくれる。

「……据え膳は食べるタイプ、なんじゃないの？」
「好物は最後にとっとくタイプでもあるんだよね」

　抱き締められたことで互いの素肌が密着し、私の鼓動が彼に伝わったいるだろう。
　そしてそれは私にも言えて、触れた彼の胸から確かにトクトクと少し早い鼓動が響いた。

　互いの体は熱く火照っているし、太股に触れる彼のモノも熱くて硬い。
　それでも怯えた私を気遣い、堪えてくれているという事実が私の胸をときめかせた。

　初対面だし、なんか凶悪なモノを持ってるし。
　だけど、ここで終わりたくないとも思ってしまう。

　そう考えた私は、彼の熱い体にぎゅっとしがみつき震えそうになる声を必死に誤魔化して彼を見上げた。

「……買ったのは私だから、だからその……、文句は聞かないっていうか、光希も、気持ちよくなって」
「っ、朱里……」