極上の男を買いました~初対面から育む溺愛の味~
『お世話になっております。木浦朱里です。先日は急な申し出にもかかわらずご対応いただき誠にありがとうございました。つきましては、また次回についてご都合のいいお日にちをご提示いただけますと幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。』


「……いや、堅苦しいな……!?」

 だがこれ以上考えても同じような文章にしかならないと思った私は、打ち込んだ勢いのまま送信ボタンをタップする。

 するとすぐにメッセージが既読になり、シュポンと爆笑している猫のスタンプが表示され、そのすぐ後にメッセージも受信した。
 

『ちょっと拗ねてたけど、ビジネスすぎるメッセージで逆に笑って機嫌は直りました。今度の休みにデートしませんか?』

「拗ね……!?」

 その言い回しが可愛く見えて悶えそうになる。

“ちょっとこの返事はズルくない?”

 きっとなかなかメッセージを送れずにいた私を責めることも、逆に『気にしてないよ』とフォローすることもせずに笑いのひとつとして昇華してくれた彼の茶目っ気に、メッセージを送る前はあんなに重かった気持ちが軽くなった私は、今度はすぐに了承の返事を送ったのだった。 
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