極上の男を買いました~初対面から育む溺愛の味~
5.原点に戻って
東京駅近くに午前10時。
デートという名目で待ち合わせしているものの、私と彼の関係はあくまでも私がセックスの経験を積む為に彼をお金で買ったというもの。
“……にしては、少し早い待ち合わせよね?”
まさかこの時間からホテルに直行――なんて頭を過りゴクリと唾を呑む。
確かにこの時間からなら、一日で何日分もの経験が積めるかもしれないとそこまで考えた私の肩が突然叩かれる。
「朱里」
「み、光希!」
つい色んな妄想に励んでいたせいで思わず肩をびくりと跳ねさせた私は、誤魔化すようにごほんと咳払いした。
「今日の目的地って、その……」
私の聞き方が少し歯切れ悪いのは、直前に考えていたことのせいである。
そんな私の質問の意味がわかっているのかわかっていないのか、ニッと意地悪そうに口角を上げた光希は、「良いとこ」とだけ教えてくれた。
――いや、絶対確信犯!
ドキッと跳ねる心臓を誤魔化しなんとか冷静を装い、歩き出す光希に着いていく。
一切迷いなく進んでいるところを見ると、任せる以外の選択肢はなさそうだ。
デートという名目で待ち合わせしているものの、私と彼の関係はあくまでも私がセックスの経験を積む為に彼をお金で買ったというもの。
“……にしては、少し早い待ち合わせよね?”
まさかこの時間からホテルに直行――なんて頭を過りゴクリと唾を呑む。
確かにこの時間からなら、一日で何日分もの経験が積めるかもしれないとそこまで考えた私の肩が突然叩かれる。
「朱里」
「み、光希!」
つい色んな妄想に励んでいたせいで思わず肩をびくりと跳ねさせた私は、誤魔化すようにごほんと咳払いした。
「今日の目的地って、その……」
私の聞き方が少し歯切れ悪いのは、直前に考えていたことのせいである。
そんな私の質問の意味がわかっているのかわかっていないのか、ニッと意地悪そうに口角を上げた光希は、「良いとこ」とだけ教えてくれた。
――いや、絶対確信犯!
ドキッと跳ねる心臓を誤魔化しなんとか冷静を装い、歩き出す光希に着いていく。
一切迷いなく進んでいるところを見ると、任せる以外の選択肢はなさそうだ。