極上の男を買いました~初対面から育む溺愛の味~
「じゃあ、しょうがないから今日は不器用な朱里のために普通の構内案内をしてあげようかな」

 彼からすればせっかくここまで連れてきたというのにその親切を無下にされたようなもの。
 それなのにむしろご機嫌そうに笑い、そんなことを口にする。

“本当は誰を紹介するつもりでいてくれたのかはわからないけど”

 そしてそんな彼に釣られた私も思わずプッと噴き出したのだった。
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