極上の男を買いました~初対面から育む溺愛の味~
「あははっ、わー、まじか。流石セックスが自分よがりで下手なお兄さんは言うことも小物だなぁ」

 思い切り煽るようなその言葉にギョッとしていると、どうやらそれは亮介も同じだったようで言葉に詰まりつつなんとか反論する。

「ど、どうせお前も金目当てなんだろ!? だからこんなつまんない女を庇って優しくしてるんだろ!」
「ッ」

 亮介の言葉は光希が言ったように小物感満載だったが、私が光希をお金で買うと言ったことは事実でギクリとした。

“もし本当に私が彼を買ったから優しくしてくれてるのならどうしよう”

 やけくそになり、その場の勢いで言った言葉だった。それが私たちの始まりだったから。
 だから、彼の優しさに心惹かれても心の片隅に刺さった棘のようにいつも小さく痛んでいた。

 その私の痛みを亮介に見透かされたようで息を呑む。
 光希の反応が怖い。つい耳を塞ぎたくなる衝動に駆られた私だったが、そんな私を安心させるように一瞬私の頭がふわりと撫でられた。

「確かに欲しい報酬はあるけど、お兄さんと一緒にはされたくないな。……と、そういえば自己紹介がまだでしたね」
「……?」
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