極上の男を買いました~初対面から育む溺愛の味~
 ムスッとして言うと、全く反省した様子無く口先だけで「はーい」と返事をした光希。

“嫌じゃなかったこと、絶対バレてる!”

 いつもより少し少年のようなのは、きっとここが彼のホームのひとつだからなのかもしれない。

 そしてそのホームに、私を紹介しようと連れてきてくれたことが何よりも嬉しかった。
 

「まだ予約の時間には少し早いし、ちょっと散策しながらお店行こっか」
「うん」

 光希の言葉に同意して歩き出す。

“私がまたここに来ることってあるのかしら”

 そんなことが頭を過り、そしてそんな考えを振り払うように顔を左右に軽く振る。

“きっとある”

 だってここはインコネが産まれた場所。
 そしてそのインコネの産みの親である光希が、私にとってもたった一人の運命の相手なのだから――
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