快晴の空に君の笑顔を探す
だけど、私が振り返る前に、

「澪音!!」

旭陽が私に駆け寄った。

「大丈夫か?」

心底焦った顔を見せた旭陽に、私の目からはとめどなく涙が溢れた。

「……っ、莉音、莉音ちゃん……っ!」

旭陽の顔を見て、安心した自分がいた。
途端に、満たされる心に気付いてしまった。

でもこんなの……。もう、明日のことだって分からないのに。

残酷だよ…。

ぐちゃぐちゃの感情を、旭陽にぶつける訳にはいかず、莉音ちゃんの名前を呼んで泣きじゃくる。

「澪音……」

こんなに泣いたのは、病気になってから初めてだった。
ずっと、張りつめていた強い糸が切れてしまったみたいに止まらない涙。

莉音ちゃんも顔を歪めて、私を抱きしめる。
洗濯物を干していたお母さんが、私の泣き声に慌てて駆け下りてくる音が聞こえた。

「澪音!?って、旭陽くん?莉音も、帰ってたの?」

情報過多な玄関にフリーズしたお母さん。

「とりあえず、澪音はベッド行きなさい。旭陽くんも上がって」

いつもにも増して冷静な母の言葉で、私達はとりあえずその場から動くこととなった。
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