快晴の空に君の笑顔を探す
やっぱ、こうさせてしまうんだ。
莉音ちゃんも、旭陽も。周りにいる人が強いから、目の当たりにすることは少なかったけど。

きっとみんなに、苦しい思いをさせてしまっている。

私だって、嫌だ。苦しい、信じたく無い。なんで私が、なんてずっと思ってる。

けど。
先にいなくなる私は、こんなにも苦しい思いをさせながら、想われていることを嬉しいと思ってしまうような私は、皆よりもずっと楽なんだ。

「朱里、ごめん。ごめんね」
「謝らないで、澪音の前でこんな風になって、ダメだって思ってるのに」
「ううん、私は嬉しいの。朱里がそんなにも私のこと思ってくれてるって嬉しいって思うの。だから、朱里、ごめん、辛いのは朱里だよ」
「違うっ……いやだ……澪音……っ!」

戻ってきた莉音ちゃんと目が合い、曖昧に微笑む。

カキーンと、良い音が響いて、ボールが空に浮かび上がるのが見えた。
バッターボックスを見ると、そこに立っていたのは旭陽で、ボールを見上げた彼と視線が合う。

私のいる客席の方へと飛んだボールは、トンっと、少し前でバウンドして私の足元へと転がった。

「うおおおー!!旭陽ー!!!」

グラウンドから歓声が聞こえる。その笑顔が眩しくて、気付けば私は笑っていた。
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