快晴の空に君の笑顔を探す
葬儀までが慌ただしく過ぎていき、落ち着いて、家に帰り自分のベッドに寝そべってからは、しばらくの間全く動くことが出来なかった。
澪音と約束したのに、強く前を向いて生きるって。
なのに重くて動かない体。
「俺は強いから、前を向いて生きるから」
澪音と約束した自分の言葉が脳内に流れ続けること数週間。
毎日毎日、飽きることもなく鳴り続ける何度目かも分からない大輝からの通知音を合図に、俺は、やっとの思いで体を起こした。
久しぶりに外へ出よう。
重い身体を無理やり立ち上がらせ、俺は久しぶりに陽を浴びた。
真夏の太陽はギラギラと街を照らしている。
魂が抜けたように引きこもっていた俺にはその刺激は強すぎて、頭がガンガンと揺れるような気さえした。
あまりの眩しさに顔を顰めた後、ふらふらと当てもなく歩き出す。
小学校までの通学路、中学校からの帰り道。
途中で寄り道した河川敷。
野球の試合をしたグラウンド。
俺が暮らしていた町は、苦しいほどに澪音の存在が残っていて、最期の日の澪音との思い出話を一人で繰り返していた。
小学校の放課後、みんなで遊んだ小さな丘。
そこですら、澪音の面影ははっきりと残り、俺は、遂にしゃがみ込んだ。
「ずりーわ、澪音」
思い出す顔、全部笑顔なんだもん。
こんなん、前向いて進むしかねーじゃん。
「……っ」
小さく漏れる嗚咽。
澪音が亡くなってからずっと現実味が無くて、一度も流れることのなかった涙が、ここぞとばかりに溢れ出す。
「澪音……っ」
会いたい、会いたい。
忘れられるわけがない。
止まらなくなってしまった思いに、俺はどうしようもなく顔を歪めて泣き続けた。
澪音と約束したのに、強く前を向いて生きるって。
なのに重くて動かない体。
「俺は強いから、前を向いて生きるから」
澪音と約束した自分の言葉が脳内に流れ続けること数週間。
毎日毎日、飽きることもなく鳴り続ける何度目かも分からない大輝からの通知音を合図に、俺は、やっとの思いで体を起こした。
久しぶりに外へ出よう。
重い身体を無理やり立ち上がらせ、俺は久しぶりに陽を浴びた。
真夏の太陽はギラギラと街を照らしている。
魂が抜けたように引きこもっていた俺にはその刺激は強すぎて、頭がガンガンと揺れるような気さえした。
あまりの眩しさに顔を顰めた後、ふらふらと当てもなく歩き出す。
小学校までの通学路、中学校からの帰り道。
途中で寄り道した河川敷。
野球の試合をしたグラウンド。
俺が暮らしていた町は、苦しいほどに澪音の存在が残っていて、最期の日の澪音との思い出話を一人で繰り返していた。
小学校の放課後、みんなで遊んだ小さな丘。
そこですら、澪音の面影ははっきりと残り、俺は、遂にしゃがみ込んだ。
「ずりーわ、澪音」
思い出す顔、全部笑顔なんだもん。
こんなん、前向いて進むしかねーじゃん。
「……っ」
小さく漏れる嗚咽。
澪音が亡くなってからずっと現実味が無くて、一度も流れることのなかった涙が、ここぞとばかりに溢れ出す。
「澪音……っ」
会いたい、会いたい。
忘れられるわけがない。
止まらなくなってしまった思いに、俺はどうしようもなく顔を歪めて泣き続けた。