生まれ変わるきっかけをくれたのは彼でした～元同級生からの甘い溺愛〜

１、人生なんて

「ねえ、佐藤さん。今日このあと空いてる？合コン行かない？」
「えっ！合コンですか！？」

　この日、人生で初めて合コンに誘われた。

　誘ってくれたのは同僚の清水さん。

　いつも綺麗でお洒落で、社内では男女問わずの人気者。

　そんな、私とは住む世界の違う彼女から、まさかの合コンのお誘いがきた。

　こんなことってある…？

　私なんかが、清水さんたちと一緒に合コンに行ってもいいのかな…。

　私が戸惑っていると、「ね！佐藤さん、お願いっ！」と清水さんは顔の前で手を合わせた。


「今日来る予定だった子が急に来れなくなっちゃったの！今日の合コン、セッティングめっちゃ大変で！先方にも迷惑掛かっちゃうから！ね！お願い！」


　清水さんが私なんかにお願いしてくることなんて滅多にないことだった。

　清水さんの周りにはいつもきらきらとした人達が集まっていて、いつもだったらきっと、その人達が清水さんに手を差し伸べる。

　それなのに、どうして今日は私なんかを頼ってくれたんだろう…？

　困っているようだし、なにより合コンに少し興味がある。

　もし清水さんがいいと言うのなら…。


「あの、私なんかで良ければ…」



　私の返事に、清水さんは目を輝かせた。


「本当！？ありがとう～佐藤さん！」


　綺麗でにこやかな笑顔を浮かべる清水さんは、やっぱりものすごく美人だった。