生まれ変わるきっかけをくれたのは彼でした~元同級生からの甘い溺愛〜

「はぁ……体調最悪すぎる…」


 翌日、鳴海くんが目を覚ます前に帰宅して、二度寝をしたのだけれど、気分も体調も最悪だった。

 昨日山ほど脂っこいものを食べたせいだろうか。

 いや違う。

 私は、私はまた最低なことをしてしまったんだ。

 もともと嫌いな自分のことをますます嫌いになっていく。

 なんで、なんであんな態度取っちゃったんだろう…!鳴海くんはちゃんと気持ちを伝えてくれたのに、どうして私はそれに答えられなかったんだろう…!

 でも、だって、仕方ないよ…。私は私に自信がない。こんな太っていてだらしない私が、あんなに優しくてかっこいい鳴海くんに釣りあうわけがない。これでいいの、これでいいんだよ…。

 もしかしたら、鳴海くんだったら、私のこと受け入れてくれるのかもしれない。

 でもそれって、また甘えることになるんだ。

 変わりたいって思って、ずっと変われずにいる自分を正当化するのはもう嫌なんだ…。


「私、ほんとどうしたいんだろ……」



 その日の仕事はやっぱり集中できなくて、ミスも多く散々だった。

 周りからはクスクス笑われるし、ミスのせいでお昼ご飯も取れなくて最悪の一日だった。


「もうやだ!こんな生活!今度こそ痩せてやるんだから!見てなさいよ!」
 と言いながら今日も結局もりもり食べているのが現状だ。

「あーお腹いっぱい!幸せ!」

 お腹を擦りながらお店を出ると、目の前の男性とばっちり目が合った。


「佐藤、さん…?」
「なな、鳴海くん!?」

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