生まれ変わるきっかけをくれたのは彼でした~元同級生からの甘い溺愛〜

 目を覚ますと、見慣れない天井があった。

 でもどこかで見たことのなるような…?


「目、覚めた?」
「え…?」


 布団から起き上がると、そこにいたのは鳴海くんだった。


「え!?鳴海くん!?どうして…」


 辺りをキョロキョロ見回してみると、そこは鳴海くんの部屋だった。


「私、ご飯に誘われて…」


 男性社員とご飯に行って、それから強い眠気に襲われた。

 それから私は、どうしたんだっけ…?

 私がぼーっとしていると、鳴海くんは私を強く抱きしめた。


「な、鳴海くん!?」
「何もされてない?」
「え?」
「一緒にいた人、絶対佐藤さんになにかしようとしてた」
「ええ!?そんなことないと思うけど…」


 鳴海くんはなおも強く私を抱き締める。


「佐藤さん、綺麗なんだから気を付けないと」
「う、うん…?」
「俺、また佐藤さんのこと諦めなきゃいけないのかなって思ってた」
「え?」
「高校生の頃みたいに後悔したくなくて、佐藤さんにアプローチしていたけど、それって佐藤さんにとっては迷惑だったんじゃないかって」
「そんなこと…」


 私がはっきり鳴海くんに言わなかったからだ。

 いつも好意を伝えてくれていた鳴海くんに、私は自信が持てなくて伝えられなかった。 


 でも、きっと今なら言える。 


 私は鳴海くんと再会して、少しずつ変われていると思う。 

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