生まれ変わるきっかけをくれたのは彼でした~元同級生からの甘い溺愛〜
「はぁーっ!やっぱり家は最高っ!」
家に帰ってくるなり、私はビールを一缶開けた。
おつまみにはもちろん唐揚げ。これにマヨネーズをたっぷりかけて食べるのが最高に美味しいのだ。
「生きててよかったぁ~!」
人生を嘆いてばかりの私も、ご飯を食べている時だけは幸せを感じられる。
まぁ、またあとで山ほど食べてしまったことを悔いるんだけどね…。
そんなこと今は気にしないのだ。
私はビールと唐揚げを口いっぱいに頬張りながら、先程ポストから出した郵便物に目を通す。
電気料金の払込票に、チラシ、保険の勧誘、選挙のお知らせ…。
その中に混ざって、『南花高等学校 同窓会のお知らせ』という文字を見付けた。
「同窓会…?」
今時ハガキでの連絡なんて珍しい。
そこには、高校二年生の頃の担任であった、櫻井先生がご結婚される、という内容が書かれていた。
櫻井先生は、大学を卒業してすぐにうちの学校に赴任してきて、私達の担任になった女性の先生だ。
確か当時歳は23歳。
私が今25歳だから、今櫻井先生は30過ぎくらいかな。
当時は若くて可愛い先生ということで、女子たちは櫻井先生と友達のように接していた。
ハガキの内容は櫻井先生の結婚を祝して、同窓会を開こうというもののようだった。