幻冬のルナパーク
難しい患者
「あんがとねぇ」
私が色々と工夫をこらしてみると、小暮は満足気にそう言った。
しかし彼女は対処すればその時は落ち着くのだが、少し経つとまたナースコールを押し、また同じことを言った。
それを何度も何度も繰り返して、私は困り果てた。
そもそも、足は骨折して手術をしたのだから痛くて当然なのだ。
「小暮さん、小暮さんは足の骨にヒビが入って、手術までしたんですよ。痛むのは仕方のないことです」私はふとんの上から彼女の肩に手を置き、優しく声をかけた。
「痛み止めの薬を飲んで、良くなるまで待つしかないですよ。今度巡回に来るお医者さんにも、きちんと伝えておきますから」
「そうかい。そうだねえ、頼んだよ」
彼女はそう言い、その場は収まったようなので私はホッとして元の仕事に戻った。
しかししばらくするとまたナースコールは鳴る。
普通の患者の何倍呼ばれているかわからない。
私は別の患者の対応をしていたので、少し時間がたってから小暮のもとに行った。
ほかの看護師たちもまたかという表情をして見ているだけで、もう代わりに行ったりはしてくれない。
私が色々と工夫をこらしてみると、小暮は満足気にそう言った。
しかし彼女は対処すればその時は落ち着くのだが、少し経つとまたナースコールを押し、また同じことを言った。
それを何度も何度も繰り返して、私は困り果てた。
そもそも、足は骨折して手術をしたのだから痛くて当然なのだ。
「小暮さん、小暮さんは足の骨にヒビが入って、手術までしたんですよ。痛むのは仕方のないことです」私はふとんの上から彼女の肩に手を置き、優しく声をかけた。
「痛み止めの薬を飲んで、良くなるまで待つしかないですよ。今度巡回に来るお医者さんにも、きちんと伝えておきますから」
「そうかい。そうだねえ、頼んだよ」
彼女はそう言い、その場は収まったようなので私はホッとして元の仕事に戻った。
しかししばらくするとまたナースコールは鳴る。
普通の患者の何倍呼ばれているかわからない。
私は別の患者の対応をしていたので、少し時間がたってから小暮のもとに行った。
ほかの看護師たちもまたかという表情をして見ているだけで、もう代わりに行ったりはしてくれない。