大好きな幼なじみと秘密の関係はじめます


***



「おつかれ樹里ー。めちゃくちゃ速かったね!」

「おつかれー。ほんと?」


放課後の体育祭練習を終え、校舎に戻る。

練習……と言っても、玉入れ担当の私はリレーの練習をしてた樹里たちの応援係で、ほとんど見ていただけなんだけれど。

……いやいや、それだって立派な役割よね?


宣言通り宙くんも私たちのクラスの様子を見に来てくれて、みんな嬉しそうにしてた。

今日はスーツだから走れないけど、今度一緒に走ってくれるみたい。


ちなみに同じく応援係の美月はと言うと、本日は部活へ行っている。

今日の家庭科部はお菓子を作るんだって。

いいな〜。


「ねぇ、そういやさ。アレ、エントリーしないの?」

「アレ……?」


って、なんのことだろう。

教室に入ったところでそう言えばといった口調で樹里が言ってきたんだけど、皆目見当もつかない。

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