大好きな幼なじみと秘密の関係はじめます
──そして、第2グループのレースが終わり、全体での順位が発表された。
私たちはなんと8位。次で取り戻さなきゃ非常にまずい。
そんな中迎えた次の種目は、50m走。
といっても、ただ走るだけじゃない。
「……ごめんね、彗。重くない?」
彼女をおんぶして、ゴールを決めざそう!
というやつらしい。
こんなことだったら、ちょっとはダイエットしとくんだった……って。
「わぁ!」
ピストルが鳴って、もうみんな走り出した。
「任せて」
動き出す寸前聞こえたその声に、ぎゅっとしがみつき身を委ねる。
……すごい。
私を背負ってるなんてなかったみたいに、彗はどんどん風を切っていく。
そして。
──パーン!
あっという間にゴールしてしまったんだ。
もちろん1位で。
「彗〜! 天才!」
「おい」
嬉しすぎて飛びついたら、いつもの如く睨まれちゃった。
……ちょっとくらい、いいじゃんね?