大好きな幼なじみと秘密の関係はじめます


「えっとお……」


今日の髪型は、ストレートの髪を巻いて、ハーフアップをリボンで留めるという私にしては珍しいスタイル。

お気に入りのワンピースを着て、普段あまりつけない香水も軽く吹きかけてみたり……


って、考えたらたしかに怪しさ全開?


でもでも、少しでも可愛いって思ってもらいたかったんだもん!


「おい、みなみ?」


こうなったらもう……あれしかないっ!


窮地に追い込まれた私は、

「そ、それじゃあ行ってきます!」

と逃げるように家から飛び出した。



「彼氏はまだ認めんぞ」


後ろからそんなお父さんの叫び声が聞こえた気がしたけど……今日はごめんなさい。

聞かなかったふりしちゃうね。

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