大好きな幼なじみと秘密の関係はじめます

「わっ！」


彗が急に止まるからぶつかっちゃった。

いたた、とおでこを押さえていると、さっきまで前を向きっぱなしだった彼がこっちを向いて。


「いーんだよ別に。色々めんどうだし」

「……めんどう？」

「アイツら、嘘とかド下手そうじゃん？」


きょとんとする私にそう言って可笑しそうに笑ってみせた彗につられて、クスッと笑ってしまった。


……そういうこと、か。


「考えてくれてありがとう。彗がいいならいいの」

「……なんだよそれ。みなみのお人好しは変わんないのな」

「うっ、そんなこと……あ、あとね。もう一個」

「ん？」


もう一度切り出すと、再び彗の目が向けられた。

……だけど。