お隣に住む従姉妹のお姉さんが俺を放っておいてくれない

お隣に住む従姉妹のお姉さんが何やら不穏な気配をかもしています。

「お帰りなさぁい」//怒りを抑えた感じで

「え? 別に怒ってないよ。ご飯、作ってあるから」

「ちょっと失敗しちゃったんだけど……いいよね?」

「せっかく作ったんだもん。食べてくれるよね? ほら、あーん」

「あーーん」//圧をかける感じで

「ふふ、美味しい?」

美味しい、と答える主人公。

「……ふぅん。普通に言ってくれるんだ」

「別にいいよぉ? 気を遣わなくても。美味しくないなら、残したって」

//SE がつがつと食べる音

「ちょ、ちょっと。そんなに無理して食べなくていいってば」

「……ごめん。本当は、ちゃんとしたやつも作ってある」

「……こっちも、食べてくれる?」//窺うように

勿論、と答える主人公。ぱぁっと明るい顔をするヒロイン。

「……!(//喜んで) えへへ、ありがと」

「ところでさぁ……その、ちょっと、聞きたいことがあって」

「今日さぁ……街で、女の子と一緒にいたでしょ」

「あれ……誰?」//ちょっと不穏な感じで

「うん、別にね、いいんだよぉ? 大学生だもんね。女の子と遊んだりするだろうし……。彼女、とか」

「でも、でもね。ほら、私は、おばさんから君のこと任されてるし? 彼女とかはさ、やっぱり私に一言断るべきって言うか、紹介するべきって言うか? 変な女かもしれないし、そこは年上の女として、見定めないといけないし?」//取り繕うように早口で

「……は? カノジョ?」//カタコトで

「かのじょ……彼女……? ほんとに? どこでそんな悪い虫が……。やっぱり大学までつけていって見張るべきだったか……。でもそこまでしたらさすがに不審がられるかもしれないし、私も仕事あるし……。いやでも、仕事なんかより、泥棒猫を退治する方がずっと大事よね……」//ぶつぶつと小声で、独り言

//SE とんとん、と肩を叩く音

「……!(//はっとして) ごめんね、ちょっと考え事しちゃって……。え、なに? ……勘違い?」

「君の彼女じゃなくて、友達の彼女? 友達も一緒だったの? たまたま私が見た時、いなかっただけ?」

「な、なんだぁ~~!」//盛大にほっとして

「君の彼女だったら、どうしてやろうかと……んん!(//咳払い) どうしようかと思ったぁ」

「そうだよねぇ、君に彼女はまだ早いよ。だって、まだ一年生でしょ? 勉強を優先しなくちゃ」

「今は学業に専念できるように、ちゃぁんと私がお世話してあげるから」

「……ね?」//小悪魔的に
< 3 / 9 >

この作品をシェア

pagetop