アラ還も、恋をするんです。
同居もすっかり馴染んでる。

風呂上がり、髪を乾かして、
「ちょっとベッドに横になってみて」
何か勘違いしているようだけど、
勘違いしているようならそれでも良いかと思うけど、
「残念ながら勘違いしてない? うつ伏せね」
真っ赤になって、「何が?」って。

肩甲骨に沿って指を…、入らない。
かたい…。
修業はまだまだ続けないと。

せっかくその気になってるようだから、この体制、勘違いじゃないことにしよう。

「勘違いって何」
やっぱりそうなるよね。
肩甲骨にキスをした。
「大人のってやつはキスは良いんでしょ」
どこに、とは言ってない。
「もちろん触るのは良いんだよね」
これもどこにとは言ってない。
「手は良い…、背中は…、前も…。」

「あっ、来月、休み取れる?
匠さんの誕生日、どこかに行こうかと思って」
残念、またはぐらかされた。

そろそろ限界かも。
でも楽しみは来月に置いておこう。

その時、はっきりと言おう。
『このままずっと一緒に住もうと』



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