Bitter Love〜無愛想な上司を助けたら、なぜか溺愛生活始まりました〜

掴まれた腕が熱い。



「俺は……男だ。こんな簡単に男の部屋に入ったら、ダメと習わなかったか?」


「……そ、それは……。先生、他人にキョーミないから……。それに、上司だし……」


「俺がいつお前に興味無いと言った?確かに上司だが、俺は1度もお前を部下だと思ったことは無い」


「……え?」



先生の言葉にドキッと心臓が跳ね上がる。


そっと視線を先生の方へ戻すと、まっすぐと私を見つめる瞳がそこにあった。



「……もう少し自覚をもて。音川が好きなやつは、ここにいる、と……な」


「先生……?んぅ……先生っ、はぁ……んんぅ!」



何も考えられない頭でぼーっとしていたら突然くちびるが熱い“なにか”で塞がれた。


咄嗟の出来事で避けることもできず、それを“キス”だと理解するのに時間がかかった。



「先生、先生!や、……んぅ!」


「音川。お前が、好きだ。もう、ムリ。お前が止めなきゃ、止まらない」
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