Bitter Love〜無愛想な上司を助けたら、なぜか溺愛生活始まりました〜
確かに花嫁探しの噂はあったけど、アパートに女の人を連れ込んだって話は聞かない。
……この間の私が見つからなければ。
「それがね〜。今までもいたらしいよ。女の人、連れ込んでるの」
「……え?」
華の衝撃的な言葉にショックを受けた。
……いや、ショックを受けるのは間違ってると思うけど、思っている以上に心に突き刺さった。
「ほら、あんな御曹司のボンボン、女の子連れ込み放題じゃない?先生の住むアパート、ここの医者の大半が住んでるから、目撃情報もあるわよ。毎回違う女の子を連れ込んでるらしいよ?」
コソッと耳打ちする華。
華は、なんだか楽しそうに話している。
「やっぱイケメンって罪よね〜。陽葵も気をつけなさいよ?」
やれやれ、と大袈裟に肩を落とす華。
私はショックのあまり、しばらく頭が回らなかった。
「鏑木。ちょっとこい」
「げっ。呼ばれた。んじゃ、また後でね、陽葵」