Bitter Love〜無愛想な上司を助けたら、なぜか溺愛生活始まりました〜

待ち合わせ場所につき、先生を待っていたら5分前に声をかけられた。


後ろを振り向くと先生が立っていた。


いつもとは違う私服姿。Tシャツにジーンズという無難な格好だけど先生が着るとどれもブランド品のように見えるのは私だけだろうか。



「……今日の音川、めちゃくちゃ可愛い」


「へ?」



先生を見つけて数秒後、そんなことを言われた。そのことを理解するまで時間がかかったけど、だんだんと顔が熱くなる。


か、可愛いだなんて。


お世辞だとわかっていても嬉しい。



「先生、今日はよろしくお願いします」



ドキドキを誤魔化そうとそう言った。


いつも仕事でしか話さないからどうしてもよそよそしくなってしまうけどしょうがないよね。


先生にタメ口とかできないし。



「なぁ、今はプライベートだから、その先生呼び、やめないか?」


「……じゃあ……虹原さん?」



先生の思わぬ言葉にびっくりする。
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