Bitter Love〜無愛想な上司を助けたら、なぜか溺愛生活始まりました〜

今考えていたこと、読まれているのかなって言うくらい正確についてくるから心臓に悪い。



「いや、名前で。俺も陽葵って呼ぶから、和馬って呼べ」


「な、名前でなんて……!恐れ多いですっ!」


「嫌か?俺は陽葵に呼ばれたいが」


「……っ」



先生の苗字を呼んだけど不満らしく、いきなり名前で呼べと言われた。そしてさりげなく私の名前を違和感なく呼んでいる。


名前を言われる度にドキドキするなんて。


中学生みたいな恋心だよ。最近全然彼氏とかいなかったから恋愛偏差値下がってるな……。


それとも先生のことが好きだから?



「分かり、ました。……和馬、さん」


「まぁ、今はそれでいい。よし、行くか」



もうどうにでもなれっていく気持ちで先生の名前を呼ぶ。すると、先生……いや、和馬さんはそっぽを向いた。


な、なんなんだろう……。



「ところで今日は行くとこ決まってるんですか?任せろって言われていたので何も考えてこなかったですけど……」
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