Bitter Love〜無愛想な上司を助けたら、なぜか溺愛生活始まりました〜
デートに誘ったのは私なのに、和馬さんからデートプランは任せろって言われた。
もしかしたら行きたいとこあるのかなって思ったので、そのまま何も考えないで今日を迎えた。
「ああ。……コレ。貰ったからここに行こう」
「ん?遊園地、ですか?」
和馬さんは、表情ひとつ変えずに2枚のチケットを差し出す。不思議に思いながらチケットを1枚受け取ると、遊園地のチケットだった。
「親父に話したらこのチケットもらった」
「へぇ……和馬さんのお父さん……って、お父さん?!」
歩きながら話しているとなんだかとんでもない言葉が聞こえて、素っ頓狂な声が出る。まさかここで“お父さん”が出るとは思わなかった。
このデートは誰も知らないと思っていたのに。
「そんな驚くか?」
「驚きますよ!まさか……院長、このデートのこと知って……」
「まぁ、知ってるな。陽葵が好きだという事も」