Bitter Love〜無愛想な上司を助けたら、なぜか溺愛生活始まりました〜
和馬さんこの言葉に思わず絶句。
な、なんていうことでしょう……。お父さんがこのデートのことを知っているなんて。
あんなに和馬さんにお見合いを進めていたお父さんのことだから良いように思っていないんじゃ……。
「心配するな。親父は俺の恋を応援してくれてる。陽葵のこともいつもの仕事振りから気に入ってるしな。悪いことはないよ」
「和馬さん……」
不安な気持ちを悟ったのか、和馬さんはポンポンと優しく頭を撫でてくれる。
その大きな優しい手が、とても落ち着く。
私……やっぱり和馬さんのことが好きだ。
「今日は何も考えず楽しもう。陽葵、明日も休みだろ?思いっきり遊んで明日はゆっくり休めばいい」
「は、はい。そうですね!そうします!」
和馬さんは私の顔を覗き込み、にこりと微笑む。その笑顔は破壊力抜群で、一気に私の顔は熱くなる。
「ん?顔、赤くないか?」
「な、なんでもないです!行きましょう!」
和馬さんに突っ込まれたけど誤魔化して、なんとか熱を冷まそうとパタパタと仰いだ。