Bitter Love〜無愛想な上司を助けたら、なぜか溺愛生活始まりました〜
普段からこういうことしないから恥ずかしいはずなのに。しっかりと私と向き合おうとしてくれてるんだ。
ドキドキと騒がしい心臓。
私、愛されてる、のかな……。
「ほら、行くぞ」
「ひゃ!か、和馬さんっ!」
モタモタしていると和馬さんが急に手を引っ張る。少し強引だけど優しいつなぎ方にキュンと胸が鳴る。
ゴツゴツとした男の人の手。
その手に包まれながら、幸せな気持ちでいっぱいになった。
「陽葵、絶叫系乗れる?」
「え?まぁ、乗れます。あまり得意では無いですけど……」
「じゃ、乗りまくろう。俺、実は絶叫系好きだから。今日はとことん付き合ってもらうよ」
遊園地内を歩いていると和馬さんがふとそんなことを言う。
絶叫系は乗れるけどあまり得意じゃない。
私はちゃんと伝えたのに、和馬さんは意地悪く笑うと、早速ジェットコースターに並び始める。
「か、和馬さんって遊園地好きなんですか?」
絶叫系自信がなくて、不安になるけど、あ楽しそうな和馬さんにそう聞いた。