Bitter Love〜無愛想な上司を助けたら、なぜか溺愛生活始まりました〜
「まぁな。昔親父によく連れてってもらったから。乗り物全体的に好きだな」
「そうなんですね!」
昔の和馬さんってどんな感じだろう……なんて考えながら待っていると順番が回ってきた。
今日は和馬さんと1日一緒。
これからどんどん新しい和馬さんのことしれたらいいな。
そのためにはまず遊園地を楽しもう!
「和馬さん!」
「ん?」
席に乗り込む前に名前を呼ぶ。
和馬さんは不思議そうに首を傾げた。
「今日は思いっきり楽しみましょう!」
「……おう」
私の言葉に一瞬驚いた表情を見せたけど、すぐに満面の笑みで返してくれる。
その笑顔がとてもかっこよくて。
息をするのも忘れそうなほど見入ってしまった。
「……今日はありがとうございました」
空が夕焼け色に染まる頃。
そろそろお開きにしようかと和馬さんと話していた。十分すぎるほど乗り物は乗ったし、久々にはしゃいだ。