Bitter Love〜無愛想な上司を助けたら、なぜか溺愛生活始まりました〜
この人のそばにいたい。
和馬さんのために……生きていきたい。
「……あ、りがとう。ありがとう、陽葵」
「わっ」
ドキドキしながら和馬さんの言葉を待っていると、急に抱き締められる。強く、でも優しく。
和馬さんの温もりを感じて、また涙が溢れた。
「陽葵は泣き虫だな」
「だ、だって……ひゃ!」
和馬さんは少し私から離れると笑いながらそう言った。そして、何を思ったのか、目の下にキスを落とす。
ちゅ、というリップ音がやけに近くで聞こえた。涙を止めるかのように何度もキスをする。
「……や、和馬、さん……こんなとこで……んぅ」
恥ずかしくて、耐えきれなくなった私は、名前を呼ぶけど和馬さんはとまらない。
目の下の次はくちびるにキスをする。
こんなとこでと思ったけど和馬さんのキスは気持ちよくて。時間も場所も忘れて、和馬さんのキスに溺れていた。